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京都市の芸人ツイート1本50万円問題をデジタルマーケティング専門家が解説してみた

  
京都市と芸人さんの問題
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京都市の芸人ツイート1本50万円問題をデジタルマーケティング専門家が解説...

今回の記事の難易度★★★☆☆【初心者向け】
今回の記事はこんな人のために書いています
⇒2018年10月に京都市が吉本の芸人の方に、1ツイート50万円でPRをお願いしていた件の問題点を知りたい方

■今回の記事を読むと以下のことが分かります
⇒有名人やインフルエンサーに、PRや広告をお願いするときの適切な方法と単価について

京都市が、2018年10月に開催された「京都国際映画祭」の宣伝を、 吉本の芸人さんに、1ツイート約50万円で依頼していた問題が約1年後に盛り上がっています。

1年後の今になって問題として取り上げられているのは、なんでやろうか?

何かチュートリアルの徳井さんの件など、吉本さんへの集中攻撃なのかなと、少しメディアの闇を疑ってしまいますが、とりあえず今日は吉本芸人さんの問題は置いておいて。

今回は、約1年前の2018年10月の「京都市が1ツイート50万円で芸人さんにPRを依頼していた件」の問題について解説したいと思います。

問題は大きく2点ある!

この問題は大きく2つに分けられます。

  1. 金銭のやり取りがあったのに広告の表記がなかった問題(ステマ問題
  2. 広告費として1ツイート50万円が妥当だったのか?という問題

この2点について詳しくお伝えします。

 

問題1)ステマ問題

まずは、「広告表記が無かった」、つまりステマ(ステルスマーケティング)になっていた点が問題なんですよね。

問題になっているツイートの1つがこれです↓

通常、金銭のやり取りがあった上での広告には、Twitterのツイートであっても「広告」や「PR」などの表記をつけるのが一般的。なんでもよかったんです。ハッシュタグで#広告 #PR #京都市さんから依頼を受けて宣伝 みたいな。

ステマ自体は違法ではないんだけど、お金をもらっているのに宣伝ではないように見せてしまうのは、消費者や一般のユーザーを騙すことになるんですよね。

「なんやお金もらって宣伝したのに、隠してたんかいな」って思うと消費者やユーザーは裏切られたような気持ちになります。

結果として、そのPRされていた商品、サービス、イベント自体への不信感や嫌悪感などが高まり、批判されたり、結果として炎上することになってしまうんですよね。

なので、問題の1つ目は「広告表記がなくステマになっていた問題」です。

問題2)契約金1ツイート50万円は妥当だったのか問題

SNSでの広告として50万円が妥当だったのか? というところに注目されています。この額が事実かどうかは、契約書などを見てみないと分かりませんが、報道されているのが本当であれば、確かに一見高いって思いますよね。

デジタル広告、SNS広告の適正単価を見てみよう

デジタルマーケッター、専門家として活動しているものとして、ここが一番の注目どころ。

今回の芸人さんのツイートが広告なら、京都国際映画祭の認知度アップが目的と考えられます。色んな人にイベントのことを知ってもらって来場してもらうことが大事ですよね。

そのためには、より多くの人に情報を届けたいわけです。

基準として考えるのは「インプレッション単価(CPM)」

となると、SNS広告、デジタル広告的には「インプレッション単価(CPM)」というものを基準として考えます。※Cost Per Milleの略。

このCPMは1,000回表示されたときの単価として、広告費の目安の1つとして考えられるものです。

この1,000回というのは、1,000人ではありません。同じ人に2回表示されたら2とカウントされます。

参考:

  • インプレッション数:表示回数
  • リーチ数:人数

じゃあ、このCPMの相場はいくらか?

1,000回表示されるごとに100円~500円が相場となっています。

例えば、以下が僕の広告運用の一部の数字例です。

広告の種類表示回数(インプレッション数)予算CPM
Twitter広告 9,719 835円85円
Facebook広告 111,563 2,922円26円
YouTube広告 381,349 27,151円71円
Googleディスプレイ広告 1,850,305 235,529円127円

たしかにこれを見ると、だいたい相場の1,000回表示の単価が100円~500円の間に収まりそうですね。

今回の芸人さんの事例で考えてみた(1ツイート50万円)

では今回の芸人さんのツイートがどれだけインプレッションを集めるのか?

今回は芸人さんは兄弟2人のアカウントでそれぞれ2回ずつツイートをされていたとのこと。1年前でもう少しフォロワーさんは少なかったんじゃないかなと思いますが、現在のフォロワー数で考えてみましょう。(2019/10/29時点)

  • 兄アカウント:16.4万フォロワー(約164,000人)
  • 弟アカウント:29.3万フォロワー(約293,000人)

だいぶ甘く考えますね。1回つぶやいたら、フォロワーさん全員に表示されるとしますね。

そうすると、1回のツイート=フォロワー数になりますよね。それが2回分なので、以下のような計算になります。

(兄164,000×2回)+(弟293,000×2回)=914,000回表示
 
■CPM100円の場合
 100円×914=91,400円

■CPM500円の場合
 500円×914=457,000円

安くて10万円未満。高くても50万円未満の予算を見ておけば、適正単価だったんじゃないかなと思います。となると、1ツイートあたり2.5万~12.5万くらいが適正だったのかなと。

今回問題になっている件は、1ツイート50万円ということだったので、50万円×4回=200万円となると、相場の4倍~20倍。となると、確かに高いなぁとは思います。

もちろん芸人さん、インフルエンサーとしての付加価値をプラスしたり、そのツイート経由で発生するRT(リツイート)の数とかも考慮して、契約金を上乗せっていうのはありかもしれません。

ですが、少し高い!これはデジタル広告専門の僕でもそう思います。

デジタル広告はインフルエンサーに頼むよりも効果的に運用できる

ただ、200万あれば僕だったら自分で運用します。

SNS広告などのデジタル広告の一番いいところって、狙ったターゲットにどんぴしゃで宣伝できるところなんですよね。

  • 年代
  • 性別
  • 趣味・嗜好
  • 住んでいる地域
  • 職業

などなど、細かく設定することで、京都国際映画祭に来てくれそうな人だけに宣伝することで、もっと効果的に宣伝できたと思うんです。

インフルエンサーマーケティングは、そのフォロワーの属性によって当たり外れがあるので、今回のようにただ京都にゆかりがあるからといって、芸人さんに依頼してしまうと、映画に興味がない、京都近辺に住んでいないターゲットに届いてしまうので、正直費用がもったいないんですよね。

 

だから、下手に有名人とかに頼むんじゃなくて、頼むならデジタル広告に詳しい僕じゃないかなと!!京都市さんンンンンンン!!

色々考えて、より予算を押さえて宣伝できるようにします。

まとめ

ということで、今回話題になった京都市と芸人さんの問題は大きく2つ。

  1. 広告と明記しなかったステマ問題
  2. 広告費として渡すには適正価格よりもだいぶ高かった

金銭が発生している以上、広告表記は忘れずに。

そして、相場が分からなければCPM(1,000回表示ごとの単価)が100円~500円くらいで計算してください。

誰が悪いとかじゃなくて、この辺りの問題は、広告を依頼する方も受ける方もしっかり勉強しておきましょう。

そして、困ったら僕にご相談下さい。(ちゃっかり)

現場からは以上です。

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