コレを理解していると分析に差がつく!新旧Googleアナリティクスの「測定基準」違い
どうも!デジタルマーケッターのジュンイチです。
前回の「Googleアナリティクス4プロパティ【GA4】は何が変わったのか?新旧アナリティクスの違い」という記事では、主に概論としてGoogleがなぜGoogleアナリティクスを進化させるのか?という背景などをお伝えしました。
今回は、より具体的に新旧アナリティクスの違いについて見ていきましょう。
新旧アナリティクスの大きな違いは『測定基準』
- 旧アナリティクス(ユニバーサルアナリティクス【UA】)
- 新アナリティクス(Googleアナリティクス4プロパティ【GA4】)
この2つの大きな違いは『測定基準』なんです。何を基準にデータを測定するのか?という考え方が違うのです。
1.旧アナリティクス【UA】の場合は「セッション」ベース
まずは旧アナリティクスの場合は「セッション(訪問)」を基準にした測定をしていました。
※セッションとは?
特定の時間内に発生したユーザーの一連の動きのこと。
「訪問」と言い換えられる。一度訪問したWebサイトを離脱してから30分以上間が空くと、次に再訪問したときには別のセッションとしてカウントされる。
実際のUAの画面は以下の通り。↓↓
「セッション基準」ってどういうことか?
例えば、AさんというユーザーがあなたのWebサイトを以下のように3回訪問したとします。
- スマホから1回
- パソコンから1回
- タブレットから1回
この場合、たとえ全てが同じユーザーのAさんの訪問だったとしても、それぞれ別のセッションとしてカウントされます↓↓
- スマホから1回 ⇒ 1セッション目
- パソコンから1回 ⇒ 2セッション目
- タブレットから1回 ⇒ 3セッション目
旧アナリティクス(UA)では、それぞれのセッション単位でのデータを測定します。
1セッション1セッション別々にデータを取ることになるので、「ぶつ切り」で分析しがちになります。
1-1.「ぶつ切り」での分析の問題点
「ぶつ切り」分析っていうのは、以下のような例が分かりやすいかもしれません↓↓
このように、
- 1セッション目はGoogle広告からのセッション
- 2セッション目はTwitterからのセッション
- 3セッション目はYouTubeからのセッション
があったとします。1、2セッションでは数ページ見られて離脱。3セッション目は最終的にコンバージョン(成約)に繋がりました。
この場合は、旧アナリティクス(UA)では、セッションごとでの分析になるのでコンバージョンにつながった「YouTubeからの流入がコンバージョンにつながった!」とだけ読み取れます。
1-2.成約につながらなかったセッションは無意味なのか?
そうなると1、2セッション目のGoogle広告やTwitterからのセッションは意味のなかったセッションだ、ということになり「じゃあYouTubeだけ頑張ればいいよね」って考えてしまうかも知れません。
でも、実際はGoogle広告のおかげで初めてWebサイトに接触して認知してもらえたわけですよね。そんでもって、その後のTwitterからのセッションで「ちょっといいかも。でも悩むなぁ…。」って購買意欲が高まって、最後のYouTubeがダメ押しになって成約につながった、っていう事かもしれない。
そう思うと、1セッション目や2セッション目が全く無駄だとは言えませんよね。
1-3.ユーザーの行動に焦点を当てたほうがいいんじゃないか?説
- SNS、YouTubeなどの動画サイト、広告、メルマガ、LINE公式アカウント、検索エンジン、、、、沢山ありすぎるプラットフォーム。
- スマホ、タブレット、PC、、、色んな人が色んな場面で端末を使いこなす現代。
これだけ多様化&複雑化したデジタル社会において、1回1回のセッション単位で「成約するかどうか?」みたいな断片的な分析するのは違うんじゃないか?って思いませんか?
それよりも、どんな行動をするユーザーが成約するのか?に焦点を当てて分析したほうがいいんじゃないか?っていうのが新しいGoogleアナリティクス(GA4)です。
2.新アナリティクス【GA4】は「イベント」ベースの測定
ということで、新しいGoogleアナリティクスの測定基準は『イベント』をベースにしています。
※イベントとは?
ユーザーがWebサイトやアプリで起こしたアクション(行動)の総称。初回訪問、ページビュー、スクロール、Webサイト上の動画視聴、クリック、カートに追加などなど。これら全てはGA4上では「イベント」と呼ぶ。
この「イベント」ベースの測定の考え方の根底にあるのが「ユーザー」なんですよね。
つまりは以下のような感じです↓↓
新しいGoogleアナリティクス【GA4】では、上の図のように、
- PCからWebサイトを見たAさん
- タブレットからWebサイトを見たAさん
- スマホからアプリを見たAさん
全てちゃんと同じユーザーだと認識してくれます。その上で、Aさんがそれぞれの端末からどんなイベントを起こしたのか?を計測してくれます。
2-1.イベントベースにすると「ユーザー像」が見えやすくなる
同じユーザーが、色んなプラットフォーム&色んな端末で色んなイベントを発生させると、ユーザーの行動傾向が見えてきます。
例えば、お申し込みをしてくれるユーザーの多くが『Google広告から初めてやってきて、SNSやYouTubeを経由してコンバージョンする』みたいな傾向が見えたりします。
↓
そうすると「成約するユーザーの傾向」なんかも見えてきたりするので、マーケティング活動としては、
- 広告で初回訪問を狙う
- SNSで接触頻度を高める
- YouTubeで信頼関係を構築する
みたいな対策をすれば良いことが分かったりします。
2-2.イベントベースで測定してくれるとどんないいことが有るのか?
イベントベースでの測定にすることで、アナリティクスの「機械学習」をより一層活用しやすくなる、という点が挙げられます。Googleのスキルショップのサイト内では、以下のような解説がありました。
↓↓
イベントベースの収集に移行することで、アナリティクスの柔軟性とスケーラビリティが高まり、処理できるカスタム計算のボリュームと速度が向上します。(中略)イベントベースのデータモデルは、デバイスやプラットフォームをまたいでこのようなインタラクションを測定し、データからより充実したインサイトを引き出します。
Googleスキルショップ
GA4の中核は「機械学習」だ、っていうのは先日の「Googleアナリティクス4プロパティ【GA4】は何が変わったのか?新旧アナリティクスの違い」という記事でも解説しましたよね。
つまり「イベント」ベースのデータ収集に切り替えることで、今までよりもアナリティクスの機械学習が色んな洞察を与えてくれて優れた改善提案までしてくれるんじゃないかと考えています。
今回の記事のまとめ
ということで今回のまとめです。
新旧Googleアナリティクスの大きな違いは「測定基準」。
旧アナリティクス【UA】 | 新アナリティクス【GA4】 | |
---|---|---|
測定基準 | セッション | イベント |
分析 | 断片的な分析(ぶつ切り分析) | ●ユーザーに焦点を当てる分析 ●機械学習による分析 |
新しいGA4での分析をするために、考え方をガラッと変えていく必要があるね!
難しいけど、これからも一緒に勉強していきましょう。
ジュンイチ
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