新旧Googleアナリティクスの違い(取り扱う「ID空間の違い」編)
どうも!デジタルマーケッターのジュンイチです。
今まで使っていたGoogleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス【UA】)が新しくGoogleアナリティクス4プロパティ【GA4】へ変更することになりましたが、何が変わるの?っていう方も多いと思います。
前回の「コレを理解していると分析に差がつく!新旧Googleアナリティクスの「測定基準」違い」では、測定基準が大きく変わる、ということをお伝えしましたが今回はもう1つの大きな変更の「ID空間」についてです。
そこで、今回も新旧アナリティクスの違いについて勉強していきましょう。
新旧アナリティクスの違いは「ID空間」の違い
いきなりID空間って言われても、、、「は???」って感じがしますよね。
ID空間というのは「GoogleアナリティクスがユーザーのどんなIDを、どのように扱うのか?」という事だと思って下さい。
Googleアナリティクスが取り扱うIDは大きく分けて3つに分けられます。
- ユーザーID
- Googleシグナル
- デバイスID
それぞれ、どんなIDなのか?をもう少し詳しく見てみましょう。
1.ユーザーID
会員サイトやアプリなどの会員1人1人に割り当てられたログインユーザーID。このユーザーIDと一緒にアナリティクスにデータを送信できれば、PCやスマホなどの端末が違っても、同じユーザーとして計測できますよね。
例えば、以下のような感じです。
- ユーザーID.123のメンバーがPCから会員サイトを見る
- またある時はユーザーID.123のメンバーがスマホからアプリを見る
この場合は、PCから会員サイトを見た人も、スマホからアプリを見た人も同一のユーザーだということがわかりますよね。
2.Googleシグナル
Googleシグナルは、Googleアカウントにログインしたユーザーから収集したデータを使います。同じGoogleアカウントにログインしてGoogle系のサービスやアプリを利用するユーザーは、基本的に同じユーザーだとしてGoogleは認識します。
- Google Chromeを使ってWebサイトを見て回るxxxxx@gmail.comというユーザー
- YouTubeを見るxxxxx@gmail.comというユーザー
- Googleマップで位置情報をオンにして近くのお店を探したり経路を調べるxxxxx@gmail.comというユーザー
全て、同じユーザーですよね。
このようにGoogleシグナルを使うと、Googleは、Webサイトの閲覧履歴やYouTubeの動画閲覧履歴、Googleマップの利用履歴などから、
- どんなことに興味があるユーザーなのか?(ユーザーの興味関心)
- どこに住んでいるユーザーなのか?(ユーザーの位置情報)
- ユーザーはどんなアクションを取っているのか?(購買など)
を理解することができます。
3)デバイスID
3つ目がデバイスIDと呼ばれるもの。僕たちが普段使っているスマホやタブレット、PCには1台1台「デバイスID」というものが付与されています。
Googleアナリティクスでは、Webサイトやアプリにアクセスする人のデバイスIDを認識することができます。
例えば、
- ある端末A、iPhone13のデバイスIDが「abc.def.123」
- ある端末B、iPhone13のデバイスIDが「xyz.456.789」
という感じで、デバイスIDは別のものになります。デバイスIDが別ということであれば、ユーザーは別々だよね、という考え方で認識されます。
新旧アナリティクスの「ID空間」の違いとは?
上記で説明した3つのIDをどのように扱うのか? つまり「ID空間」が、新旧アナリティクスの大きな違いです。イメージとしては以下のような違いです。
旧Googleアナリティクス【UA】の場合
旧アナリティクスの場合は、基本的には「デバイスID」に依存しています。Googleシグナルを使うこともできますし、ユーザーID機能もあるんですが、基本的にこの3つのID空間は別々に機能するので、その他のID空間と統合されることはないんですよね。
つまり、UAでは同じユーザーだったとしても、複数のデバイスやプラットフォームをまたぐ場合は行動経路を測定することができないんです。またユーザーの重複を排除もできません。
ユーザーが、別の端末からアクセスするたびに「別のユーザー」として認識してしまうのが問題なんだよ。
ジュンイチ
新Googleアナリティクス【GA4】の場合
新アナリティクス【GA4】では、3つのID空間すべてを利用して処理をします。
1)まずはユーザーIDを探す
↓
2)次にGoogleシグナルを検索
↓
3)最後にデバイスIDを使用
という流れで3つのIDを全て1つに関連づけます。
関連づけられたIDによって1つのユーザーの行動経路が作成されます。
すべてのレポートでこの統合されたID空間が使われるので、基本的にユーザーの重複は排除されます。デバイスやプラットフォームをまたいだとしても、ユーザーが同じIDを使っているなら、ちゃんと同じユーザーとして計測してくれるんです。
そうすると、1ユーザーとしてまとまった行動傾向などをつかむことができるんですよね!
まとめ
新旧アナリティクスの大きな違いの1つが「ID空間」の扱い方の違いです。
- ユーザーID
- Googleシグナル
- デバイスID
この3つのID空間を別々に扱うのがUA、3つのID空間を関連付けるのがGA4。
UAでは、同じユーザーだとしても、端末が変わってしまうと別のユーザーとして認識されてしまうのに対して、新しいGA4では、端末やプラットフォームをまたいでも同じユーザーとして関連付けてくれます。その結果、1ユーザーの行動経路などの分析がしやすくなりました。
UA | GA4 | |
---|---|---|
3つのID空間の扱い方 | それぞれ別のID空間として機能 | 3つのID空間を関連付ける |
ユーザーの行動経路の把握 | △ | ◎ |
GA4は、しっかりユーザー単位でデータを計測してくれるっていうのは心強いね!
ジュンイチ
デジタルマーケティングで重要な
「データ分析」を今すぐ始めよう!
\ Kindleで売れ筋トップ獲得本 /
GA4超入門ガイドブック
プレゼント!